村田沙耶香さんの芥川賞受賞作品『コンビニ人間』。
疾走感のある作品なのと面白すぎて一気に読めてしまう。友人は登場人物全員に共感できず読み進めるのが苦痛と言っていたが、私はおもしろすぎて何度も読み返している。
昨日投稿した『友だち幻想』と同じくこれも「同調圧力」について描かれている。同調圧力に飲まれるとこんな風になってしまうのか…..。
ゾッとした。
「普通」の人間としての皮を被ってマニュアル通りに振る舞えば邪魔者扱いされない。みんなの中にある「普通の人間」という架空の人物を演じる。
それに主人公は「コンビニの店員」として生きる選択をした。
“治らないと正常な人たちに削除される”
世間が生み出した「普通」というものに順応していかなければ、同調圧力に耐えられない人は排除されていく。
排除されないように、主人公は「自分」というものを消し去り「自分」ではなく「何者」かになる。その名も「コンビニ人間」
「普通」という圧力がいかに世間に蔓延っているのか。
世の中の生きにくさを、極端に「人間らしくない」主人公と人間味のある白羽を描くことで如実に表現されている。
主人公は世間から排除されないよう淡々とマニュアル化した人間として生きている。その様子を淡々と描いている。主人公に感情はない。サイコパス要素はあると思うのだけど。
読んで希望を見つけるというような物語ではない。
しかし、自分も主人公と同じように同調圧力に屈している分あるな、それってと気付かされ自分の身の振り方を考えさせられる。
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